R言語とは? できること、Pythonとの違い、学習方法を解説
「R(アール)言語」は、ビッグデータ解析や機械学習に特化した言語として、近年注目を集めています。
しかし、実際どのような言語なのか、何ができるのかなど、R言語についてあまりよく知らないという人も多いかもしれません。
ここでは、R言語とは一体何なのか、同じようにデータ分析や機械学習分野で使われるPython(パイソン)とは何が違うのか、R言語の学習方法についてご説明いたします。
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目次
そもそもR言語とは?
「R(アール)言語」とは、一体どのような言語なのでしょうか。
なぜ今注目されているのかを、詳しくご説明します。
統計解析に特化したプログラミング言語
R言語は、統計解析に特化している言語になります。
近年、ビッグデータ解析や機械学習などの分野が注目されています。
例えば、大量の取引データを解析してマーケティングに生かす、ソーシャルゲームのユーザーのアクセス履歴を解析してユーザー獲得に役立てるなど、大量のデータに潜むパターンに従って将来を予測するようになってきているのです。
そこにR言語を使えば、これらの分野に必要不可欠な統計解析を用いてデータ分析ができます。
R言語には、最新の統計手段のパッケージや、データ処理・集計のためのプラクティスがそろっており、高速でデータ解析が可能です。
しかも、R言語は統計学者が開発したユーザフレンドリーな言語なので、他のプログラミングの専門家が開発した言語と比較すると文法はそう難しくありません。
プログラムに少し触れたことがある方なら、比較的簡単に習得が可能です。
さらに、あらゆるOS上で動くというメリットもあります。
WindowsやMacはもちろん、LinuxやUNIXなど、OSを選ばず動作させることが可能です。
AIの影響で注目されている
近年、AIの分野が注目されています。
マシンラーニング(機械学習)、ディープラーニング(深層学習)と呼ばれる、AIが膨大な量のデータを解析することで多くの気付きを得られます。
例えば、株価や外国為替の値動きの予測や、ユーザーの購入履歴をもとにユーザーが必要としそうな新商品を推薦するシステムなどがあります。
このようなビッグデータ解析や機械学習、深層学習に、R言語は必要不可欠なのです。
R言語でできることとは?
では、具体的にR言語を使って実現できることについて見ていきましょう。
R言語を使うと、分析結果のグラフを作成できます。
エクセルなどでもグラフを作れますが、エクセルはシートがいくつも分かれているため、グラフの元データやどのような処理や関数が使われているのかが分かりづらい構成になっています。
エクセルは統計解析に特化したツールではなく、誰もが汎用的に使うためのツールです。
一方、統計解析に特化したR言語の方が使い勝手が良く、作成したグラフをPNGやJPEGなどの形式で保存することも可能です。
そのため、R言語は統計学の分野やゲノム系の研究分野、統計教育など幅広く活用されています。
R言語と比較されるもの
R言語以外にも、データ解析ができる言語やツールがあります。
ここでは、R言語とよく比較される言語のPythonと、エクセルやGoogleスプレッドシートとは何が違うのか説明します。
Python
Python(パイソン)もR言語と同様に、データ分析や機械学習を行うことが可能です。
一方で、Pythonはデータ分析以外にも、プログラミング言語として汎用的に使えます。
R言語は統計解析に特化したプログラミング言語ですが、PythonはWebアプリやITシステムなどのさまざまなものを作ることが可能です。
もし、データ分析を専門的に行いたいならR言語のほうがおすすめですし、Webアプリ開発など別の目的にも使いたいのであればPythonのほうが良いでしょう。
エクセルやGoogle スプレッドシート
エクセルやGoogleスプレッドシートを使えば、データを加工したり平均値や合計値を計算したり、グラフを作成したりすることが可能です。
しかも、プログラミング言語を新たに学ぶ必要がなく、使い慣れたエクセルで簡単にデータ分析をすることが可能です。
しかし、すでにご説明した通り、エクセルはシートが分かれているため、元データや処理内容、関数が分かりづらいという問題があります。
汎用的なツールなので、データ分析に特化したR言語には使い勝手や機能の面で及びません。
さらに、R言語には統計解析のためのさまざまなパッケージが用意されており、高機能な分析を手軽に行うことも可能です。
R言語のメリットとデメリット
R言語にはどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
メリットとデメリットを正しく把握してから習得することをおすすめします。
メリット
R言語には統計解析がしやすく、扱いやすい多くのメリットがあります。
・データ分析に便利な機能がそろっている
・オープンソースなので誰もが無償で作業環境を構築可能
・文法が簡単なので習得が容易
・最新の統計手法のパッケージがそろっている
・ビッグデータ解析などのニーズの高まりからR言語の需要も高まっている
デメリット
多くのメリットがある一方で、デメリットも存在します。デメリットも把握した上で使用しましょう。
・統計解析の基礎的な知識が必要
・高速処理には向いていない
・統計解析に特化しており汎用性はない
R言語を生かせる仕事
R言語を習得すると、どのような職種に就けるのか、平均年収はいくらかなどを詳しく見ていきましょう。
就ける職種
R言語を生かせるのは「データサイエンティスト」と呼ばれる、高度なデータ分析技術を用いて課題を解決する専門職です。
データサイエンティストが求められる場面は確実に増えています。
ユーザーの商品購入履歴を分析してマーケティングに利用する、株価や外国為替の値動きのデータ解析をして予測するなど、幅広い分野で活躍する機会があります。
平均年収
R言語を習得して仕事に生かしているエンジニアの年収の中央値は、574.8万円という結果が出ています(求人検索エンジン「スタンバイ」調べ)。
GoやScala、Pythonなどに次いで、高年収です。
データ分析のニーズが高まっていることやR言語を習得しているエンジニアがまだ少ないことが、背景として考えられます。
R言語の学習方法
R言語を効率良く学習するためには、どうすれば良いのでしょうか?具体的な学習方法をご紹介します。
独学で勉強する
R言語の入門テキストや学習サイトは数多くあります。また、R言語はオープンソースなので、誰でも開発環境を整えることが可能です。自宅にR言語の環境を整え、テキストを購入したり学習サイトに登録したりすれば、独学で勉強できます。
スクールに通う
独学が苦手という人は、スクールに通うという方法もあります。スクール費用は数万円から数十万円と高額になる可能性もありますが、講師に直接教えてもらうことで、確実性が増します。疑問点を直接講師に確認できるので、誰かに教えてもらいながら習得したい人におすすめです。
勉強会やイベントに参加する
インターネットで「R言語 勉強会」「Rプログラミング イベント」などと調べれば、R言語の勉強会やイベントを見つけることもできます。同じようにR言語を勉強中の人たちと情報交換したり、R言語プログラマにアドバイスをもらったりもできるでしょう。そこで、効率の良い勉強方法やテキスト、学習サイトなどの情報を得られるかもしれません。
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まとめ
「R(アール)言語」は、統計解析に特化したプログラミング言語だミィ!R言語とよく似た使い方ができる言語にPythonがあり、ツールとしてはエクセルやGoogleスプレッドシートがあるミィ。
しかし、データサイエンティストとして活躍したい方は、統計解析に特化しているR言語を習得することをおすすめするミィ。R言語を習得すれば、近年ニーズが高まっているデータサイエンティストとして活躍することも可能だミィ。テキストや学習サイトを用いて独学で学ぶ、スクールに通う、勉強会やイベントに参加するなど、習得するための手段はいくつもあるミィ。
ご自分に適した手段を選んで挑戦してみると良いミィ!