フリーランスと起業、違いを理解したうえで自身に合った選択を

働き方の多様化がすすみ、フリーランスで働く人や起業する人が増えてきています。
でも、フリーランスと起業は、一体何が違うのでしょうか?
分かりにくいですが、この二つの働き方は実は全く異なります。

ここでは、フリーランスと起業の違いや、さまざまな面から見ていきましょう。
これからフリーランスとして独立したい方や起業を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

 

フリーランスと起業は全く別のもの

フリーランスと起業は、企業に所属しないという点では同じですが、働き方は全く異なります。
フリーランスは、基本的に企業などと業務委託契約を結んで働きます。
契約内容で定めた成果物を納品することで報酬を得る働き方です。
つまり、フリーランスとは発注元ありきの働き方といえます。

一方、起業とは自らが事業を立ち上げ、顧客となる企業や個人などに対して新たな価値を提供することで儲けを生み出す働き方です。
基本的には自分発信の働き方になります。
したがって、フリーランスとは、全く違うことがわかると思います。

 

 

フリーランスと起業の違い

全く性質が異なる二つの働き方の違いについて、いろいろな観点から見ていきたいと思います。
次の5つの観点からフリーランスと起業の違いを見ていきましょう。

 

収入面

フリーランスと起業では、収入面でどのような違いがあるのでしょうか?
一般的には、フリーランスよりも起業した人の方が多くの年収を稼いでいるといわれています。

フリーランスの人の年収は、100万円から300万円未満が25.6%、300万円から500万円未満という人が25.2%と、最も多くなっています(参考:一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会「フリーランス白書2018」)。
起業家については、事業が軌道にのるか否かで年収は大きく差がでてきます。

 

会計・事務手続き

フリーランスになる、または、起業する場合に気になるのが、役所関連の事務手続きではないでしょうか?
どちらの場合も確定申告が必要になります。
企業に所属している場合は、企業の経理部の担当者がまとめてやってくれるため、社員は年末調整を行えば確定申告の必要はありません。
しかし、フリーランスも起業家も、どちらも自分で確定申告が必要です。
経費としてかかったお金の領収書を残して帳簿を管理し、年度末には税務署に確定申告をする必要があります。

確定申告に関してはどちらも同じように手続きが必要ですが、そのほかに関しては起業する方が手続きは多く煩雑です。
開業届はどんな事業を行う際にも必要ですし、必要に応じて保健所や自治体に届け出を出す必要もあるでしょう。

手続き関連に関しては、起業する方が必要な作業が多く、大変だということがわかります。

 

仕事のもらい方

仕事を得る方法についても、やり方が異なります。

フリーランスの場合、最近はクラウドソーシングサービスやエージェントサービスが普及しているため、フリーランス専用の仕事探しサイトに登録すればすぐに仕事を見つけることができます。
特に、ITエンジニア用のクラウドソーシングサービスが近年急増しており、エンジニアとしてフリーランスになるハードルはだいぶ低くなっています。
エンジニア以外にも、ライターやデータ処理などの仕事も探すことができます。
もちろん、自ら営業活動を行って仕事を取ってくることも可能です。

では、起業家はどうなのでしょうか?
新たな事業を立ち上げて顧客を開拓していくのが起業家ですから、どこかに仕事のもらい方がどこかに書いてあるわけがありません。
企業に所属していた頃の人脈を使って仕事をもらう、営業活動をして仕事を取ってくるなどの努力が必要になるでしょう。
ただ、起業家も事業を立ち上げた当初は、思うように仕事をもらえないこともあります。
そんな時は、フリーランスと同じようにクラウドソーシングサービスやエージェントサービスを利用するのも一つの方法です。

 

税金

手続き関連の章で少しお話ししましたが、フリーランスも起業家もどちらも所得税などの税金を支払うために、自分で確定申告をする必要があります。
収入から仕事に必要な経費を差し引けば、それだけ税金がかかる収入が少なくなります。
そのため、普段から仕事に使ったお金の領収書を保管しておき、帳簿につけておく必要があります。

確定申告に対応している会計ソフトを使う、税務署にいかなくても家で申請ができるe-Taxのシステムを使うなどの工夫をして、確定申告の手間を極力減らすようにしましょう。

 

フリーランスと起業どちらを選ぶかは個人次第

フリーランスと起業の違いについてさまざまな観点から見てきましたが、ではどちらを選ぶべきなのでしょうか?

 

まずはフリーランスから始めることで自由度があがる

今所属している企業を退職し、フリーになって働きたいと考えている人も多いでしょう。
この時、フリーランスとして働くべきか、それとも、起業して働くべきか悩む人もいるかもしれません。
実際、フリーランスと起業は、どちらが良いのでしょうか?
もちろん、人それぞれの事情や状況がありますから、どちらが良いとは一概にはいえません。
それぞれの状況を分析して、どちらがベストなのかを考える必要があります。

すでに人脈や技術、スキルがあり、実績十分なのであれば、仕事のあてがあり売り上げをあげるだけの準備もできているということです。
このようなケースなら、すぐに起業でもフリーランスでも問題ないかもしれません。
しかし、そうでないのであれば、最初はフリーランスとして、クラウドソーシングサービスなどで仕事を探し、徐々にスキルや技術を身につけ顧客を増やしていくとよいでしょう。

自分でチャレンジしてリスクを負ってでも成功を目指したいというのであれば、起業が向いています。

 

まとめ

フリーランスと起業の違いについて詳しく見てきたミィ。

フリーランスと起業のどちらを選ぶかは、それぞれの事情や状況によって変わるミィ。
すでに仕事を継続的に得られるめどが立っており、仕事のスキルや実績も十分というのであれば起業しても問題ないと思うミィ!
そうでなければ、フリーランスから始めて実績を積み人脈を広げていくことをおすすめするミィ。